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秋野不矩美術館 開館20周年記念 特別展:「絵本にみる日本画」 [絵本]

今日は磐田市に私用で出かけたのですが、秋野不矩美術館に道草。建物は藤森照信さん。多治見市のモザイクタイル美術館や、近江八幡市のラコリーナ近江八幡、茅野市美術館に展示された『空飛ぶ泥舟』などでも知られていますよね。土壁や焼杉を建材に用いた独自な建築デザインはファンの方も多いはず。秋野不矩美術館の建物も藤森さんらしい外観と、館内は靴を脱ぐ仕掛け。展示室によって足元にはひんやりとした石材や簾(?)のようなものが敷かれていて、五感をめいっぱい刺激してくれます。

今回の展示は「絵本にみる日本画」。日本画を手掛ける作家たちが絵本のために描いた作品が紹介されていました。浜松市出身の秋野不矩をはじめ、朝倉摂、入江酉一郎、竹山博、三橋節子、竹内浩一、岡村桂三郎、福井江太郎の作品が展示されています。入江の「竹取物語」は色使いというか、余白の使い方が斬新で引き込まれますし、福井の「駝鳥」は筒井康隆の原作世界とのコラボレーションで、不条理さにあふれていました。贅沢な絵本としか言いようがないーーー(笑)。

小さな美術館ですが、いい企画展をされていますねーー。

*2019年1月8日(火)~3月3日(日)に、東京の佐藤美術館に巡演展示されるようです。


■日時:2018年6月16日(土曜日)~7月29日(日曜日)

*休館日:6月18日、25日、7月2日、9日、17日、23日

■場所:秋野不矩美術館

http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/akinofuku/schedule.html

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怪談えほん原画展+稲生モノノケ録『ぼくはへいたろう』の世界展+世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦 [絵本]

美術館が絵本の世界を展覧会を企画して紹介する......こんな流れが多くなってきている気がします。刈谷市美術館もよく絵本をテーマに展覧会をされている館だと思うのですが、今回は2テーマ同時展で魅力いっぱいです。

インド・タラブックスは、昨年リトリートで訪れた宿の書棚で見かけてひとめぼれした『夜の木』の出版社。絵本原案のアーティスティックさも素晴らしいのですが、何より感嘆するのは制作プロセス。1ページづつ、手仕事で印刷・製本されているんです!展覧会では実際にタラ・ブックスの本を手に取って読むことも出来ますし、プロセスも映像で紹介されていて、ここで生まれる本たちのことを知ることが出来ます。こういう質の高い絵本が生活の中に1冊あるだけで、すごく創造力がUPするような気がします。

怪談えほん原画展+稲生モノノケ録『ぼくはへいたろう』の世界展も、今年初めて朗読作品づくりに取り組んでいる私にはタイムリーな展覧会。私がつくろうとしているのは上田秋成の『雨月物語』=怪談なので.....。“怪談えほん”は良く知られている怖いお話や、小説家の書いた怪談話を実力派の画家たちがヴィジュアル化したシリーズで、手加減なくものすごく怖い(笑)。『ぼくはへいたろう』は、私の大好きな宇野亞喜良さんが稲生モノノケ録を絵本化したプロセスを展示。なかなか興味深いですしね。


アートは日常の見方を変えてくれるものだと感じていますが、美術館で紹介される絵本展は、絵本の既成概念を崩してしまう破壊力がありますね。手に取れる小さいけど奥深い絵本の世界、まだまだ広がりますよ。


■日時:2018年4月21日(土曜)~2018年6月3日(日曜)
■休館日:月曜日(ただし4月30日は開館)
■会場:刈谷市美術館
■開館時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
■入場料:一般900円(700円)、学生700円(500円)、中学生以下入場無料

http://www.city.kariya.lg.jp/museum/index.html


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「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展 [絵本]

3月の終わりに、福井市美術館に立ち寄りました。黒川紀章さん設計のガラス張りでモダンな建物がステキでしたが、立ち寄ったのは『エドワード・ゴーリーの優雅な秘密』展を見たかったから。

エドワード・ゴーリーはアメリカの作家。日本では異色の絵本作家として知られているらしい。私もゴーリーとの出会いは書店でした。『華々しい鼻血』『不幸な子供』の2冊を購入しました。モノクロームで緻密に描かれたシュールな雰囲気と独自の言葉遊びが気になったからでした。

ただ、今回展覧会に行って知ったのは、ゴーリーは絵本作家としてだけでなく、舞台美術なども手掛けていたということ。ニューヨーク在住の25年間では、ニューヨーク・シティ・バレエに通い詰め、広告宣伝物や商品デザインを担当した他、自ら脚本を書いた演劇のセット・デザインや衣装にも携わったようです。シュールなゴーリーの世界とバレエ、これが意外と相性◎ですね。バレエは清らかな美しさを表現する作品も多いですが、衣装やメイク、動きに至るまで冷静に考えたらものすごく人工的で非日常。こういうクロスポイントがゴーリーとバレエを繋いでいるのかも知れませんね。

巡回展で大半は終了してしまったのですが、2018年7月からは八王子で開催されるようです。
お時間ある方は、ぜひぜひお越しくださいね!


■日時:2018年7月13日(金)~9月2日(日)
■場所:八王子市夢美術館
http://www.yumebi.com/scd.html
東京都八王子市八日町8-1ビュータワー八王子2F
■TEL 042-621-6777 
■開館時間: 10:00〜19:00(入館は18:30まで)
※開館時間は変更になることがあります。
■休館日: 月曜日(ただし祝休日の場合は開館し、翌火曜日が休館)
■観覧料:一般700円、学生(小学生以上)350円

*参考情報:http://www.moe-web.jp/picturebook/EdwardGorey.html#exhibition




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