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111年目の中原淳一展 [アート]

ダンス公演に足を運ぶ際、あわせて美術館に立ち寄ることも多いです。先日は横浜まで足を伸ばす機会があって、そごう美術館の『111年目の中原淳一展』を訪れました。あれ、今日は偶然にも1月11日。ゾロ目が続きましたね(笑)。

中原淳一は1913年に香川県で生まれ、人形作家からそのキャリアをスタートしていますが、終戦からちょうど1年後の1946年に女性向け総合雑誌ともいえる『それいゆ』を創刊しました。戦後、日本の多くの人々は日々を生きることに精一杯だったと思います。物も少なく、貧しい暮らしを余儀なくされている状況だったはずですね。そんな状況の中、中原の手がけた『それいゆ』は日々の暮らしの中で人々が夢や希望をもって美しい暮らしを志すことを願って創刊されました。黒髪をモダンにアレンジした個性豊かな髪型(特にショートヘアの前髪が超かわいい!)や、銘仙の愛らしい着物や、花の名前がつけられたオリジナルデザインのカラフルなファッション画は女性たちを夢中にさせました。その後、戦後に創刊された少女向け雑誌『ソレイユ』では少女たちの美しさを育む要素として、川端康成などの小説も織り込んだことは特筆すべきことだと感じます。最新スタイルの紹介や着こなし、ヘアスタイルのアレンジ方法や小物選びのノウハウと並んで、一流文学作品が織り込まれているなんて、すごくステキですよね。

中原の描く女性や少女たちの多くが前髪が短めで、眉や額が美しく描かれています。可憐なファッションをまといつつも、強い意志の感じられるバランスがさわやか。私はずっと前髪で眉が隠れるようなヘアスタイルでしたが、今年はちょっと額を出すような髪型にしてみようかなと思いました。日々、美しさを意識しながら凛といきてゆくことに憧れを込めて。

111年目の中原淳一展は横浜そごう美術館で1月10日(水)まで開催した後、全国を巡回予定です。

■111年目の中原淳一展:https://nakahara111.exhibit.jp/
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