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Co.Ruri Mito 2022『ヘッダ・ガーブレル』 [ダンスプレビュー]

・・・気になっていた公演。プレビューを書かなきゃと思いつつ、気づけば前夜!
せめて、気になっているポイントだけでも書いておこうと思います。
当日券も開演45分前から出るようなので、気になっている方はぜひ。


今回、愛知県芸術劇場小ホールで開催されるダンス公演は、イプセンの戯曲をダンス・映像・音楽で上演するというもので、演出・振付は三東瑠璃さん。私がイプセンの戯曲に登場する女性で印象的だった『人形の家』のノラは、女性解放のために自ら勇気を出して行動を起こす新しい時代の女性でしたが、今回の『ヘッダ・ガーブレル』のヘッダは、どうやらノラとは反対に社会的抑圧の中でもがき苦しみながらも、古い時代の檻から出ることの出来なかった女性のようです。演出・振付の三東さんは、あるweb記事の中で「・・・本読みを始めた頃、すぐに私は、自分自身がヘッダなのではないか?と感じました。」と話しておられますが、この点、とても気になりますね。今の時代を生きる三東さんがヘッダに自身を感じたのは、いったいどんな部分なのでしょう。時代は新しくなりましたが、女性たちがいる場所は常にどこか檻の中、そんな感覚を私も時々覚えます。

また、今回の戯曲をベースに舞踊作品をクリエイトするという試みにも興味津々なんです。振付家の方のお仕事の進め方として、イメージをダンサーに言葉にして渡していく・・・というプロセスがあると思うのですが、今回は、はじめに言葉ありき。さて、この言葉たちをどう身体で綴っていくのでしょうか。新たな身体言語に注目しようと思います。

とはいえ、三東さんの作品は、私はまだ拝見したことはないのです(苦笑)が、予習と称してご経歴やHPなど拝見して感じたのは、舞踏に近い身体へのアプローチや生まれる身体言語の繊細さ。今回は映像や音楽も一体となるような作品と聞いていますので、繊細な身体言語とそれらが組み合わされたときに何が生まれるのかも楽しみです!


ここのところ、初見・未知のダンサーさんが多くなりましたが(汗)、自分の勉強不足を痛感するとともに、私の知らない新しい潮流が生まれているのだとも感じます。まだまだ、ダンスは私のこころをドキドキと躍らせてくれそうですね(笑)。知らないことがあるって、案外悪くないかも。


■日時:2022年6月29日(水)20:00開演/2022年6月30日(木)14:00開演
■会場:愛知県芸術劇場 小ホール
■チケット:【当日】全席種いずれも 4,000円

*詳細は→https://www-stage.aac.pref.aichi.jp/event/detail/000802.html#000802


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