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Ma Sada Yacco ~凜として咲くが如く~ [ダンスプレビュー]

日本の近代女優第一号として知られる川上貞奴。名古屋地域では夫と死別した後に若い頃の恋人だった福澤桃介と住んだ“双葉館”(現:文化のみち双葉館)が良く知られているでしょうか。

明治から昭和を生きた彼女は、それまでの古い慣習と開かれていく新しい時代を前に、自身の中に生まれてくる情熱や願いとの狭間の中でもがき、抗い、生きた人だったと想像しています。今、彼女が生きていたらぜひ会って、その強さや困難への向き合い方を訪ねてみたい・・・そう思わせる魅力が彼女にはあるように思います。

そんな川上貞奴をテーマに舞踊作品化しているのが、倉知可英さんです。私は2021年の公演を拝見しましたが、会ったことのない貞奴の内に秘めた情熱や夢・・・それに加えて痛みや苦悩も感じることが出来ました。時代も場所も異なるのに、その人を感じてしまうのはやはり内に秘めた部分で通底する何かがあるのかも知れません。倉知さんも内に秘めた強さを感じさせる舞踊作品も多く、不思議なシンクロを感じますね。

作品は再演を重ねて成長し、熟成されます。
9年前の初演を経て2021年に再演、今回は再々演。
ぜひ、魅力が凝縮された『Ma Sada Yacco』にふれて下さいね。

■日時:2022年5月3日(火)①14時~ ②17時30分~
■場所:MI PATIO

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