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「あいち 2022」プレイベント [あいち2022]

先日、「あいち2022」のプレイベントに参加してきました。

芸術監督の片岡真実さん、チーフ・キュレーター 飯田志保子さん・中村史子さん、愛知県美術館館長 拝戸雅彦さんと、出展作家の大泉和文さん、横野明日香さんをゲストに迎えたトークイベントでした。

今回のプレイベントは『あいち2022』のテーマである「STILL ALIVE」と開催地である「あいち」との関りなどについて、芸術監督やキュレイター、出展作家さんたちからお話を伺うというもの。
プレスリリースなど読み込むのもいいですが、やはり直接お話を伺った方が理解も進んで、興味もわきますよね!

今回参加して、印象的に感じたことを中心にメモしたものを共有させて頂きますね。

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<あいち2022のテーマは「STILL ALIVE」>

愛知での国際芸術祭は、今回で5回目の開催となり、ある意味でターニングポイントを迎えたといえます。世界中で開催される芸術祭が300超という状況下、開催される場所との関りや意義、そこに置かれる作品の必然性などが問われるようになっています。

『あいち2022』では、この点がとても探求されているように感じます。テーマである「STILL ALIVE」は、愛知県出身で世界的に評価されるコンセプチュアル・アーティスト河原温が1970年代以降電報で自身の生存を発信し続けた《I Am Still Alive》という作品のシリーズから着想を得たとか。「生きている!」という生命力にあふれた言葉と、STILL(まだ)という言葉が組み合わせられることによって、現世界が表現されると芸術監督の片岡さんは言います。もろさと強さ、積み重ねられた歴史と今も続く日々の営み、国と人、それらの共存によって保たれるバランスの移ろいやすさ・・・また、こうした両者の狭間に存在するものに目を向けることの大切さがこのテーマには込められているようです。

まだ、生きている・・・人や生命がどう生き延びてきたか、人を介して継承されていくものや世代、事業としていかに存続し続けるか・・・あいちで芸術祭が開催されることそのものに目を向け、原点回帰するような姿勢を感じますね。

出展作家の大泉和文さんがご自身の作品『可動橋』を語る中でおっしゃった「橋をかけることで新たな問題が生まれる。相対する向こう側を想像し、第三者の立場から客観視すること」や「結論を急がず、一時足を止めて逡巡することの大切さ」という言葉が特に印象的でした。世界で起きているさまざまな衝突を受け止めるヒントがこの言葉にはあるなと感じます。


<STILL ALIVEを構成するサブテーマ>

 ■過去から未来への時間軸を往来しながら「STILL ALIVE」を考える
  ・100万年後の未来における地球や人間の存続を考える
  ・過去の多様な物語をいかに現代に蘇らせるのかを考える
  ・現代を、この瞬間を、どう生き抜くのかを考える
 
 ■現代美術の源流を再訪しつつ、類型化されてきた芸術分野の狭間に光を当てる
  ・コンセプチュアル・アートの源流を再訪する
  ・伝統工芸、先住民の芸術表現などを現代芸術の文脈から再考する
  ・言葉と記号による芸術表現を再考する
  ・身体表現や五感でアートを体感する

 ■生きることは学び続けること。未知の世界、多様な価値観、圧倒的な美しさと出会う
  ・ラーニング・プログラムを通じて、体験や感動を未来に継承
  ・美しさに心を動かす

 今回のトリエンナーレで、これまでと異なる点を知ることも、今回のコンセプトを理解する上での助けになりそうです。それは、①亡くなったアーティストの作品も展示されること、②これまでに参加した作家の作品であっても採用するということ、だそうです。これまでの呪縛から解放され、より大きな視点でトリエンナーレを構築しているのを感じました。


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 私のメモは不完全ですが、少しでも『あいち2022』に関心を持って頂けたら幸いです。
 また、引き続き自分なりの視点でご紹介していきますね!

 <https://aichitriennale.jp/about/concept.html





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